• 北口ユースケ

カンヌ DAY2~ブレックファストミーティング~


 2日目はショートフィルムコーナーが主催となって開催するブレックファストミーティングというものに参加。その名の通り朝食を食べながらのミーティング。世界各国の映画祭担当の人や、ショートフィルムを専門に扱うTV局の人などショートフィルムに関するエキスパートたちとコーヒー片手に個別にお話をする機会を設けられている。このブレックファストミーティングは毎年参加できる人数が限られていて、なかなか狭き門らしいので、参加できたのはラッキーだった。

 集合時間は8:55、Palaisと呼ばれるメインの建物の4階。招待メールには、8:55きっかり遅れないようにと書いてある。僕は遅れないように、早めに会場へ向かう。会場近くに行くとセキュリティゲートの前に行列。列が進んでいる様子はない・・・聞けばゲートは9時にならないと絶対に開かないのだと言う・・・。何があっても。しかし集合場所はゲートをくぐりさらに4階まで上がった奥・・・トンチか。どんなプログラムの組み方してんねん!と突っ込んだところで、「これがカンヌさ」とサングラス越しに笑われるだけである。 

 そんなことよりミーティングだ。何をどのように話せばいいのかわからない。とりあえず勢いでエキスパートの隣に座って「ハロー」と言ってみる。自分の今後の課題はプロデューサーを見つけ、予算を集めること。なんだけど、具体的に何をしたらいいのか、どんな情報が欲しいのかがフワッとしている。

僕「ええっと、こんなアイデアがあって、シナリオもできてるんだけど、どうしたらいいかな?」

エキスパート「どうしたらいいか?あなたは私から何を学びたいの?」

僕「え?ああ・・・ええっと・・・その・・・プロデューサーを見つけて、予算を集めるためには、何をどうしたらいいのかな・・・?」

エキスパート「日本にプロデューサーいねえのかよ?」

僕「あ、いや・・・いないわけじゃないんですけど、ええっと・・・何をどうしたらいいのかしどろもどろ」

エキスパート「あなた、私が何やってる人か知ってる?」

僕「え?」

エキスパート「私はフィルムスクールの人間よ。そういう相談をしたいなら、来るテーブルを間違えてるわよ」

僕「え・・・あ・・・しどろもどろ」

 何を求めているのかわからないけど、何かええもんくださいと言ってるような状態の私。このままじゃあかん。と思いながら時間だけが過ぎていく。生まれ持っての性格も手伝って、内省しだす私。飲みたくもないのに、ドリンクをお代わりする。コーヒー、コーヒー、オレンジ、オレンジ、ペリエ、コーヒー、オレンジ。ペリエ。あかん。あかん。ええいままよ。有益な情報や、チャンスをモノにしようとか思うのはやめじゃい。向いてへんわ。とりあえず今は会話を楽しも。と頭を切り替え、他の人に話しに行く。そうすると、なぜか弾む。会話が弾む。コミュニケーション。カンバセーション。溢れ出てくるインフォメーション。ああ、ええ話し聞けた。ペリエお代わりしよ。

 せっかくのカンヌだから次に繋がる結果を残さなきゃと思いすぎると、気ばかり焦って辛い。過程を楽しみなさい。近頃のモンは過程を楽しむことを知らんのやから全く。と俯瞰の位置から自分を叱る。いつか行ってみたいサンダンス映画祭のブースもあったが、黒山の人だかりでお話は聞けず。聞けなくても焦らない。慌てない。ペリエください。いや、外出てワイン飲も。

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