• 北口ユースケ

敏腕モンゴル人プロデューサーの握力

 ブレックファストミーティング後、遅れて会場入りしたチームメンバーとも合流し、コートメトラージュ内にあるネスカフェでフリーのカッフェーをいただく。ブレックファーストで散々、ドリンクを飲んでチャポチャポのお腹に、さらに追い討ちをかけるようにエスプレッソを流し込む。ちなみにカンヌ駅構内ネスカフェブースでも、フリーでコーヒー等いただけます。チームの一人はAM11:30〜のJAPAN SHORTSの上映へ。もう一人はビデオブース(すでに上映が終わった作品など、全部のショートフィルムが観れる)へ。残された他のメンバーは前日にアポを取っていたモンゴルのプロデューサーの元へ。

 48HFPでは各チーム2枚だけAccreditationパスが提供されますが、パスと一緒に、各上映チケットの申請に必要なログインコードとパスワードが記載された紙を手渡されます。このコードとパスワードが無いと、Grand Theatre Lumiere(リュミエール劇場)でのコンペ作品などの上映チケットを取ることができません。チケットが取れなかった時は、上映前にLast minute(ラストミニット)の列に並べば、入れることもあります。席が空いていれば。しかしその争いは熾烈を極めるとか極めないとか。

 48HFPの皆との記念撮影後、iPhoneではこのチケット申請手続きがうまくできなかったので、ホテルに戻ってからパソコンで申請してみようと考えながら歩いていると、道でばったりモンゴルのシティプロデューサーのトーゴさん(パリでのFilmapaloozaで面識あり)と再会。トーゴさんは今回は48HFPとは関係なく、マルシェの方で敏腕プロデューサーとしてカンヌに来ているらしい。欧米諸国で同じアジア人に出会うとやはり親近感を覚えますなあ。外国人同士。アジア人同士。僕はすかさず、「久しぶりやんけ」と握手をしに駆け寄る。しかし、握り返したトーゴさんの握力が、ひく程に強い。イチチチチチ。と悶絶しながらも、今は監督といえど、本来は役者。ここは笑顔で我慢だ。と10数年かけて培った演技力の無駄遣いをして、笑顔で挨拶を交わす。


ト「おう、大阪の監督やんけ。何ぞ作品観たんけ?」

僕「いや、まだチケット申請できてまへんねん。見たい作品取れるかもわかりまへんねん」

ト「ほんまかいな!見たい作品教えてもろたら、チケット取ったるさかいに。知らんけど」

僕「知らんのかい!」


と、なんとありがたいお言葉!!!そして待つこと数時間・・・


「1枚だけ上映チケット取れたで。わしゃ何の作品かよう知らんけど、フランスのやっちゃ」とメールをくれたのだ。

 12時頃、トーゴさんの元へチケットをもらいに行く。あわよくば、自分たちの新しいアイディアとシナリオをプレゼンしようと、トーマスを伴っていくが、他の国の人との商談で忙しそうだったので、断念。チケットを頂く。忙しいのに、なんていい人。チケットが取りにくいコンペ部門の作品!!わーい!!Stephane BRIZE(ステファヌ・ブリゼ)監督の「EN GUERRE」(英題:At War)。国鉄がストライキ真っ只中のおフランスで、ストライキが題材の映画を観れるとは。うふふ。初めてのレッドカーペット。うふふ。

次回へ続く。



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